自然災害への対応
いつ起こるか分からない大規模自然災害。いざ起こったときに、どのように判断し、行動したらよいのでしょうか。個人編と教会編にまとめてみました。(詳細は「自然災害危機管理マニュアル」をご覧ください。)
【個人編】
ここでは、大規模自然災害が起こったとき、個人として、教会員として、どのように判断し、行動したらよいかをまとめました。
1.身の安全確保
災害発生時、まずは自らと家族の身の安全を確保する必要があります。
〇自分の身を守る
〇火の始末
〇家族の安全確認、確保
〇避難経路の確保
〇近所の安全確保
2.当面必要な行動
災害発生時、緊急に必要とされる行動は以下のようなものです。
〇避難の判断
・避難する必要がある場合、一時避難所や広域避難所、その他の安全な場所に避
難する。
・自宅が残った場合、損傷の程度や周囲の状況を把握する。
・避難所では、必要に応じて地域による安否確認や、災害時の物資の配給を受け
る。
〇家族の安全確保
・家族間での連絡を取り、状況を把握する。
・緊急に助けを必要としている家族がある場合、必要な措置を取る。
・当面、家族全員の住環境を確保する。
〇生活環境の確保(自宅にて)
・避難を要しない場合、まずは衣・食・住その他必需品の確保のために必要な行
動を取る。
・建物や備品の破損物を片付け、生活上危険のないようにする。
〇教会への連絡(教会員の場合)
・被災した場合、状況が落ち着いた段階で教会宛被災状況を連絡する。
・災害規模が大きい場合、無事であった者も、教会に無事の連絡を入れる。
【教会編】
ここでは、大規模自然災害が起こったとき、教会として、どのように判断し、行動したらよいかをまとめました。
1.当面の情報収集及び緊急連絡
まずは、当面の情報収集を行い、必要なところに緊急連絡を行う必要があります。
・教会堂・牧師館の状況を確認する。(被災程度、ライフライン、通信状況など)
・教会員の状況を確認する。(無事・健康、住居の状況、必要な支援等)
・教団・関係教会等に被災状況の連絡をする。
・教会員に情報提供を行なう。
・教会堂・牧師館が損傷を受けた場合、復旧に向けて必要なことを判断する。
・必要に応じて、教会としての被災者支援体制を組むことを検討する。
(当面の情報を収集した結果、復旧作業や支援活動が必要と考えられる場合は、以下のステップに進むことになります。)
2.対応検討のための状況把握
何らかの対応が必要となれば、その具体的あり方の検討のために、更に詳細な状況把握を行なう必要が出てきます。
・教会員の被災状況をより正確に把握する。(本人や家族の生死・けが(重傷、
軽傷)、住居の損傷状況、ライフラインの状況、必要とされる支援・物資の種
類、緊急性の把握など)
・教会堂・牧師館等、建物の被災状況を把握する。(損傷の箇所や程度、集会や
居住の可・不可、活動拠点や避難場所としての提供の可・不可等)
・牧師(家族)の被災状況を把握する。(支援する側に回りやすいが、支援を必
要とする場合があります。)
・関係教会、近隣教会、近隣地域等、周囲の被災状況を把握する。
3.当面の対応検討及び行動の開始
上記状況把握に基づいて、当面必要とされる対応を検討し、必要な行動を開始します。
・当面の安全確保や自らの衣食住確保のために必要な緊急の措置を取る。
・教会員において、緊急に支援が必要な方があれば、必要な支援を行なう。
・特に長期の活動が必要とされる場合は、チームを組んでの支援体制を検討する。
・適宜臨時役員会等を開催し、教会内での意志統一を行なう。
・支援活動に費用が発生し始めた場合、早めに金銭的な裏付けを確認する。
・支援活動の結果等は適宜教会に報告する。(会計報告を含む)
・緊急性の高い活動を終えた時点で、継続的支援態勢のあり方を検討する。
・教会が支援を必要とする場合、適切なところから必要な支援が受けられるようにする。
※当面の対応については以上ですが、教会堂や教会施設の開放・提供を検討したい場合、更に継続的な支援体制を検討したい場合、教会として復旧支援を必要とする場合については、「自然災害危機管理マニュアル」をご覧ください。